新築住宅を計画する際は階段の形状やデザインを後回しにしがちですが、階段の形状は間取りに大きな影響を与えますし、デザインは家の雰囲気を左右します。
また階段の作りによっては足元が不安定になったり、上り下りが体の負担になることもあるので、家族構成や利用しやすさなども含めて慎重に計画していきましょう。
今回は階段の種類として4つの形状をご紹介します。
さらに事例をもとに階段のデザインをまとめていくので、新築計画にぜひお役立てください。
Contents
■階段の種類│形状の違いを解説
階段の形状は、大きく4つの種類にわけられます。
間取りや部屋の印象に深く関係するので、それぞれの違いをしっかりと理解しておきましょう。
らせん階段
らせん階段とは真ん中の柱を軸に、巻貝のように階段のステップが巻き付いた形状をいいます。
設置するのに壁などを必要としないため、採光や通風を取りやすく見ためにも軽やかな印象です。
デメリットとしては回転しながら上り下りをするので、人によっては体が不安定に感じる場合もあります。
特に小さなお子さんやお年寄りには、階段の利用が負担になりやすいので、家族構成なども踏まえて計画しましょう。
直階段(ちょくかいだん)
直階段とは曲がることなく真っすぐに伸びた階段のことです。
階段を設置するスペースによっては傾斜が急になりやすく、もし足を踏み外してしまうと下まで転げ落ちる危険性があります。
可能であれば途中に踊り場を設けて、安全の確保をしておきましょう。
かね折れ階段
かね折れ階段とは、階段の途中が直角に曲がった形状をしている階段のことです。
直階段よりもスペースを必要としますが、踊り場ができるので転倒時の安全が確保できます。
方向を90度変えるだけなので、階段の利用がしやすい形状です。
折り返し階段
折り返し階段とは、コの字型につくられた形状の階段です。
踊り場を広くつくってスペースを有効利用することができます。
かね折れ階段よりもさらにスペースを必要としますが、階段の数が多く勾配を緩やかにできるので上り下りが楽になります。
■おしゃれな階段のデザイン│事例をもとにポイントをご紹介
次におしゃれな階段の事例をもとに、デザインのポイントなどをご紹介します。
階段はインテリアのアクセントにもなるので、家全体のイメージに合わせておしゃれに設計していきましょう。
木とアイアンを利用したリビング階段
フローリングと同系の木をステップに利用して、骨組みのアイアンで雰囲気を引き締めたヴィンテージ感のある階段です。
直階段は天井まで繋がった一直線のデザインによって目線が上がりやすくなるので、部屋の空間を広く感じることができます。
またリビング階段を設置する部分は上階と繋がる吹き抜けになるので、光を効率的に採り入れやすくなります。
階段の踊り場を利用してワークスペースを作ったスキップフロア
階段の踊り場に適度に仕切られたスペースをつくる間取りをスキップフロアと言います。
スキップフロアをリビングの中心につくると空間にリズムがうまれ、部屋全体がおしゃれに仕上がります。
かね折れ階段になっているので階段の勾配が緩やかなことと、壁でしっかりと仕切られていることから階段の利用がしやすい印象です。
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テレビの背面を利用した折り返し階段
施工事例:ダウンリビングと吹き抜けで開放的に、空間のつながりを意識した住まい
テレビの背面を利用したリビング階段は、踏み込み板(踏み板の間の立ち上がり部分)や側桁(階段の側面板)などを作らないスケルトンにすることで非常に軽快な印象です。
階段の踊り場を広くつくると、テレビの後ろにも空間がうまれるのでリビング収納にできます。
インパクトのある階段と照明のデザインがリンクされていているので、部屋のインテリアにまとまりが感じられます。
開放的なスキップフロアのあるかね折れ階段
施工事例:広々とした空間が印象的な、リゾート感あふれる住まい
リビングの方向に向けてつくられたワークスペースは、家族とのコミュニケーションを取りながら快適に利用できます。
このように広さは必要ないけど仕切られたスペースが欲しい場合には、階段の踊り場を利用したスキップフロアが最適です。
- リモートワークのための書斎
- 家計簿や書類などの書き物をする家事室
- 家族の気配を感じながら勉強ができるスタディスペース
必要なものを広げていても他の間取りに負担をかけないので、作業の再開が楽にできます。
スキップフロアのある折り返し階段
こちらの事例も階段の踊り場を有効利用して、作業スペースが整えられています。
踏み板と踏み板の間にすき間がない箱型階段が利用されているので、重厚感があり落ち着いた印象です。
リビング階段は明るさや空調をリビングと共有できるので、快適に利用することができます。
玄関から一直線に伸びる階段
施工事例:緑と自然が溢れる、SOHO ライクな暮らし。|八王子市
玄関の正面に設置された階段は、踏み板がフローリングと、踏み込み板は壁の白とリンクしているのでデザインに統一感があります。
木目と白のコントラストに、重厚感のあるグレーのアクセントウォールがおしゃれな印象です。
リビングなどの部屋とわけてつくられる階段は、部屋の空調が整いやすいことや、リビングにお客様が居ても家族が動きやすいことなどのメリットがあります。
木の手すりが重厚な印象のリビング階段
施工事例:和テイストを盛り込んだ遊び心満載の住まい。|立川市
大きくつくられた吹き抜けを囲うように、重厚感のあるリビング階段が設置されています。
木でつくられた手すりの階段からはあたたかみと懐かしさが感じられ、リビング全体が落ち着いた印象に仕上がっています。
ロートアイアンを取り入れた手すりがおしゃれな階段
施工事例:個を尊重しつつ、家族のあたたかさを大切にした住まい
曲線が美しいロートアイアンを利用した手すりが印象的な階段です。
階段のデザインに加えて大理石の床やシャンデリアなどが、玄関ホールがおしゃれに整えています。
階段の壁はシンプルになりがちなので、事例のようにニッチ(壁に凹凸をつくった飾り棚)をつくって写真や小物を飾るのもおすすめです。
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■まとめ
今回は階段のデザインについて深堀してきました。
階段は大きく4つの形状に分けられ、それぞれに間取りとの相性や設置に必要なスペース、またデザインの印象に違いがあります。
階段の踏み板や手すり、骨組みの素材など家全体のイメージに合わせて、おしゃれな階段に仕上げていきましょう。
今回ご紹介した階段のデザイン以外にも、空間を有効利用する方法や、おしゃれな間取りの事例をたくさん掲載しております。
家づくりに役立つ情報もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
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