スキップフロアとは段差や階段を利用した間取りのことで、書斎やスタディスペース、リビングのゾーニングなどに利用されることが多くあります。
その他の間取りにも魅力を活かすことのできるスキップフロアですが、今回は「キッチン」に注目して深堀していきます。
キッチンをスキップフロアにすることでどのような魅力があるのか、3つのポイントをご紹介するのでぜひご覧ください。
まずはスキップフロアとはどのようなものなのかお伝えするために、メリット・デメリットを詳しくまとめていきます。
新築計画にスキップフロアをお考えの際は、ぜひお役立てください。
Contents
■スキップフロアとは
施工事例を見る⇒空間を意識した、自然光降り注ぐ開放感のある住まい
スキップフロアとは、階段や段差を利用してスペースを仕切る間取りをいいます。
コンパクトなスペースを壁などで仕切ると、狭く窮屈な印象を受けますが、スキップフロアにすると空間の広がりは変わらないので開放的な印象です。
一般的な間取りに整えられるマンションや分譲住宅ではあまり見かけることがありませんが、注文住宅であれば希望に沿ったスキップフロアをつくることができます。
2階3階建てなどの多層階住宅でも、フラットな平屋でも取り入れることが可能です。
そんなスキップフロアのメリット・デメリットをまとめてお伝えするので、それぞれ確認していきましょう。
関連記事：おしゃれな注文住宅は間取りの決め方で差がつく｜東京の間取りアイデア実例
スキップフロアのメリット
スキップフロアのメリットは次の3つです。
【コンパクトなスペースを仕切れる】
スキップフロアを利用すれば段差で間仕切りができるので、コンパクトなスペースも窮屈な印象になりません。
例えば家事室や書斎、お子さんのプレイスペースやスタディスペースなど、広い面積は必要ないが用途を絞って仕切りたい場合におすすめです。
壁ではなくスキップフロアを利用すると、開放感あふれる空間にすることができます。
【おしゃれな間取りになる】
スキップフロアは縦の空間を利用するので、フロア全体に複雑さが加わりおしゃれな印象になります。
- いくつかのスキップフロアを連続することで、空間にリズムを感じる
- フラットなフロアに段差ができるので、奥行きうまれる
- 視線が縦に伸びて、空間に広がりを感じる
デザイン性の高いスキップフロアを取り入れて、家をおしゃれな印象に仕上げていきましょう。
【収納スペースを増やせる】
スキップフロアの段差を利用して、収納スペースにすることができます。
人が入れるほどの広さであれば納戸のように利用することができますし、一段の段差であっても引き出しを設置することで出し入れのしやすい収納が整います。
段差を利用した収納なので、部屋の広さを維持することが可能です。
スキップフロアのデメリット
次にスキップフロアのデメリットを見ていきましょう。
主にスキップフロアの特徴である、段差からうまれたデメリットと言えます。
【階段の上り下りが負担】
目的のスペースまでたどり着くのに、階段での移動が必要になるので、頻度によっては負担に感じられるかもしれません。
小さなお子さんや、お年寄りにとっては階段が負担なだけでなく、危険が伴うかもしれません。
生活動線などを考慮して、負担の少ない間取りに整えていきましょう。
【掃除に手間がかかる】
段差があるので、お掃除ロボットを利用することができず、お掃除が手間に感じられるかもしれません。
スキップフロアは段差が低いスペースにホコリが溜まりがちです。
スコードレスのハンディ掃除機を利用して、少しでも負担を減らしていきましょう。
【空調が整いにくい】
スキップフロアは壁や扉で空間を仕切らないので、エアコンなどの空調が効きにくい特徴があります。
間取りにあった空調設備を取り入れて、快適な環境を整えていきましょう。
■スキップフロアの魅力を活かしたキッチンとは
施工事例を見る⇒お互いのプライバシーを大切に、こだわりあふれる二世帯住宅
スキップフロアの魅力は、さまざまな間取りに活かすことができます。
キッチンをスキップフロアにするとどのように整うのか見ていきましょう。
- 空間を仕切ることができる
- ダイニングで食事をする家族と目線を合わせられる
- リビングからキッチンの中が見えにくくなる
それぞれ詳しくお伝えしていきます。
空間を仕切ることができる
キッチンをスキップフロアにすることで、適度に空間を仕切ることができます。
最近ではキッチン・ダイニング・リビング、さらには和室までを繋げて大きなフロアにする間取りが人気です。
キッチンをオープンにすることで、リビングにいる家族とコミュニケーションが取りやすく、小さなお子さんにも目が行き届きやすくなります。
しかし広いフロアを共有すると間延びした雰囲気になりがちなので、インテリアによってはデザイン性が感じられないかもしれません。
スキップフロアにすると、空間を適度に仕切れるので、間取りにメリハリを感じることができるでしょう。
フラットなフロアにリズムが感じられるので、おしゃれな雰囲気を楽しむことができます。
ダイニングで食事をする家族と目線を合わせられる
キッチンをダイニングよりも一段下げることで、ダイニングで食事をしている家族と目線を合わせることができます。
- キッチンに立って作業をする
- ダイニングテーブルに座って食事をする
これは通常のスタイルですが、お互いの顔を見ようとするとどうしてもキッチンからは目線を下げる、またダイニングからは目線を上げる必要があります。
大きなストレスではありませんが、料理をしながらサーブするスタイルが多いご家庭であれば、多少の不具合を感じてしまうかもしれません。
一段下がったキッチンなら立った状態でも、ダイニングで食事をしている家族と目線が合うので、コミュニケーションが取りやすくなるでしょう。
リビングからキッチンの中が見えにくくなる
キッチンをスキップフロアにして、リビングダイニングよりも高い位置に置くことで、キッチン内が見えにくくなります。
先述したようにキッチン・ダイニング・リビングを繋げる間取りが人気ですが、おしゃれなオープンスタイルはリビングダイニングからキッチン内が見えやすいのでいつも片付いた状態を保つ必要があります。
特にフラットなカウンターのアイランドキッチン・ペニンシュラキッチンなどは、調理する手元や背面の収納スペースまで見えてしまうでしょう。
キッチンに段差を付けて高さを出すと、キッチン内が見えにくくなるので、急な来客があった場合も対応がしやすくなります。
キッチンは家事をするためのスペースですが、リビングと繋げることでパブリックな要因が含まれます。
「おしゃれなオープンキッチンにしたいけど、いつも完璧な状態を保つのは難しい」そのような場合は、スキップフロアを利用して、キッチンの中にまで視線が届かないようにしましょう。
■まとめ
スキップフロアは、実用性とデザイン性の高い間取りです。
さまざまなスペースに取り入れられるスキップフロアは、キッチンでもその魅力を活かすことができます。
段差を利用して空間を仕切れるのはもちろんのこと、ダイニングに座る家族と目線を合わせたり、キッチンの作業スペースが見えにくくしたりできるので、快適な空間に整えることが可能です。
スキップフロアの魅力を活かして、理想のキッチンに仕上げていきましょう。
今回ご紹介したスキップフロア以外にも、空間を有効利用する方法や、おしゃれな間取りの事例がたくさん掲載されています。
家づくりに役立つ情報もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
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