一昔前は新築にバルコニーを付けるのが当たりまえでしたが、最近はバルコニーなしのスタイリッシュな外観も増えています。
今回はバルコニーなしのおしゃれな新築デザイン事例を見ながら、注意すべきポイントなどを詳しく解説します。
東京をはじめとした都会の街並みに合う住宅デザインが好きな方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
■バルコニーなしの新築が増えている理由
バルコニーを付けない方が増えているのは、デザイン面だけでなくさまざまな理由があります。
・洗濯物を外に干さない人が増えた
二階建て以上の家ではバルコニーに洗濯物を干すのが一般的でしたが、最近は外干ししない方も増えています。
最近は花粉のほかにも黄砂・PM2.5などが舞うことが増えたため、洗濯物を室内に干したり、乾燥機を使ったりするケースが多いようです。
ドラム式の洗濯乾燥機を選ぶ方が増えているのも、バルコニーなしの新築が増えている理由の一つ。洗濯物を干して取り込む手間が省けるのは、共働き家庭にとってかなりありがたい時短になります。
・スッキリデザインがトレンド
最近はモダンテイストの外観がトレンドになり、バルコニーを省いてスッキリしたデザイン求める方も多いです。
二階建ての場合、バルコニーをなくしてシンプルなシルエットにした方がスタイリッシュに見えます。
インナーバルコニーなどの間取で凹凸を減らす方法もありますが、都会的なテイストを目指すならベランダ・バルコニーはない方がすっきりしますね。
・建築費用の節約
バルコニーをなくせば材料費と工賃が減りますので、建築費用を節約できるのも大きな魅力の一つです。
バルコニーは雨どいの設置や防水処理など、意外とコストが掛かる部分。
総工費が安くなるので、浮いた費用で乾燥機付きのドラム式洗濯機を購入するのも良いですね。
・メンテナンスが要らない
普段のお掃除や定期的なメンテナンスが要らないのも、バルコニーをなくす大きなメリットです。
バルコニーは雨風の影響を受けますので意外とホコリや汚れが溜まりますし、排水溝のつまり掃除なども必要です。
また床面の防水塗装も10年に一度必要になりますし、屋根を付けるとポリカーボネート板の交換メンテナンスも発生します。
バルコニーをなくすことで将来のメンテナンス費用が減り、家を長持ちさせることにもつながります。
・防犯面で有利
防犯性を高める目的でバルコニーをなくす方も多いようです。
バルコニーは外部からの侵入経路になったり、洗濯物の有無で在宅を確認されたり、空き家リスクを高める恐れがあります。
バルコニーが通りから見えやすい位置にあると、女性は気軽に洗濯物を干しにくいケースも多いです。
2階のバルコニーなら洗濯物の盗難リスクは低いですが、やはり人の目に触れるのは避けたいですよね。
■バルコニーなしのおしゃれな新築外観事例
事例①
事例を見る⇒広々とした空間が印象的な、リゾート感あふれる住まい
総二階建てと切妻屋根という難しい組みあわせですが、バルコニーなしで超シンプルにすることでセンス良く成立しています。
余計な凹凸が減ることでFIX窓や玄関ポーチのアクセントが活き、都会的な印象を生み出しています。
事例②
パワーボードのつなぎ目とスリット窓で縦のラインを強調したデザインは、バルコニーの凹凸をなくすことでより引き立ちます。
実は一般的なバルコニーの代わりにルーフバルコニーを設け、物干し・くつろぎスペースを確保しています。
ルーフバルコニーは外観に影響を与えずスッキリ仕上がり、広いスペースを確保できるのが魅力です♪
事例③
事例を見る⇒吹き抜けとパティオで、建物隅々まで明るく暖かい住まいに。|八王子市
モノトーンの外観はバルコニーをアクセントにするのもアリですが、やはりない方がすっきり見えてデザインの自由度もアップしますね。
縦横のバランスや程よい奥行き感で、主張しすぎず洗練されたと快適な外観に仕上がりました。
事例④
事例を見る⇒空間のつながりを意識した、開放感あふれる素敵な住まい|立川市
土地や間取りの兼ね合いで凹凸の多いシルエットになる場合も、バルコニーを付けない方がスマートな外観に仕上がります。
膨張色であるホワイトは、バルコニーがないと引き締まってスタイリッシュに見えますね♪
■バルコニー無しの家で注意すべきポイント
・夏の日差し
南側のバルコニーは日差しを遮る役割も持っているため、無くす場合は夏場の直射日光に注意しましょう。
特に南側に掃き出し窓をつくることが多いリビングは、夏の日差しで室温が上がりやすいので要注意。せっかく大きな窓をつくったのに、暑さやまぶしさでカーテンを閉めっぱなしということも考えられます。
オーニングやパティオなどの日よけをつくったり、グリーンカーテンを計画したり、夏の過ごしやすさに配慮してみましょう。
・室内干しの場所
乾燥機能付きの洗濯機を使うとしても、室内干しの場所は確保したいところです。
洗濯機の乾燥容量は洗濯容量より少ないことが多く、洗った洗濯物をすべて乾かせないこともあります。
厚手のタオルやスウェットなど乾きにくいものは乾燥機能、スポーツウェアやハンドタオルは室内干しなど使い分けが重要となります。
洗濯機置き場にランドリースペースを設けたり、二階の階段ホールにパイプを設置して室内干しできるようにしたり、アイデアはいろいろ。
なるべく家事負担になりにくく、スマートに干せる場所を考えてみましょう。
・布団やクッションを干す場所
バルコニーが無くなると、家族の布団やソファーのクッションを天日干しする場所がなくなるのも要注意ポイントです。
広いスペースを必要とするため、お庭やルーフバルコニーなどしっかり代わりの場所を確保しておきましょう。
難しい場合はコインランドリーや布団乾燥機を活用するなど、別の手段でダニや湿気対策をするのもおすすめです。
・エアコンの室外機置場
二階のエアコン室外機はバルコニーに置くのが定番ですが、無くす場合は設置場所をしっかり考えておきましょう。
室外機の配管を伸ばすと冷暖房効率が低下するため、なるべく部屋の近くに配置したいところです。
総二階で屋根置きができない場合、なるべく横の距離が伸びない場所を考えましょう。
バルコニーが無いとすべての室外機が1階置きになるため、外観に影響が出たり通路を狭めたりすることがあります。
エアコンを後付けする場合は特に、室外機置場のことも考えて間取りを作ってみましょう。
■ルーフバルコニーという選択肢
一般的なバルコニーをなくす代わりに、屋根部分にルーフバルコニーを造るのも一つの選択肢です。
ルーフバルコニーは外観に影響を与えず、プライバシー性が高くくつろぎやすいアウトドアリビングになるのがメリット♪
特に広い土地の確保が難しい都心部では、お庭の代わりとして活用できる間取りアイデアです。
ルーフバルコニーについてはこちらのコラムで詳しく解説しています。
■まとめ
注文住宅の間取りを考える際は、今までの常識にとらわれすぎずバルコニー無しのパターンも頭に入れておきましょう。
今のお住まいでバルコニーを使っている方も、引っ越しを気に乾燥機や室内干し生活に切り替える価値はあるかもしれません。
ライフスタイル・建築費用・デザインなどのバランスを取りながら、フラットな目線でバルコニーの有無を検討してみてください。
東京・神奈川・埼玉で注文住宅をご検討の際は、自由な家づくりができるウェルホームにおまかせください。
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