二世帯住宅のスタイルはさまざまですが、今回は平屋のコの字でつくる間取りやメリット・デメリットについて詳しくお伝えしていきます。
家の間取りを整えるさいは、家事動線や生活動線、将来的な利便性などを考慮して計画されますが、二世帯住宅はさらに世帯毎のプライバシーが守られることや、適度にコミュニケーションが取りやすいことも重要になります。
事前に計画をしっかりと立てることで、お互いのサポートがしやすく、またストレスのない生活を送ることができるでしょう。
Contents
■コの字型の家とは
コの字型とは家を真上から見た際、カタカナの「コ」の字のように建物で3方で囲った形をした家のことです。
建物で囲ったスペースは外からの視界が届きにくいので、洗濯物を干したり子どもを遊ばせたりと、さまざまな用途に利用できます。
ウッドデッキやタイル、芝などを利用して用途に合ったつくりにしていきましょう。
■平屋の二世帯住宅をコの字型でつくるメリット
平屋の二世帯住宅をコの字型につくるメリットは次の通りです。
- 採光をとりやすくなる
- プライバシーを守りやすい
- お互いの生活音が気にならない
- 適度なコミュニケーションがとれる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
採光をとりやすくなる
コの字の家づくりは、外に面する部分が増えるので採光がとりやすくなります。
中心部分にへこみがあることで、通常は日あたりの悪い北側にまで光が届きやすくなるからです。
特に二世帯住宅を平屋でつくると床面積が広くなるので、外の光が届きにくい空間が増えてしまいます。
方角によっては、日中でも照明をつける必要があるでしょう。
二世帯のどちらの住まいを日の当たる方角に配置するかなど、間取り計画をする際に揉める原因にもなるかもしれません。
コの字型の家は、両世帯の住まい空間を明るくすることができます。
日中家に居る時間の長い親世帯も、明るい環境で子育てがしたい子世帯も満足のする間取りに整えることができるでしょう。
プライバシーを守りやすい
二世帯住宅をコの字型にすると、お互いのプライバシーが守られやすくなります。
コの字型は導線の長い間取りになるので、各世帯の距離をある程度確保することができるからです。
お風呂やキッチンを共有する「部分一致型」の二世帯住宅であっても、各世帯の個室を離しやすいのでストレスのない生活が送れるでしょう。
お互いの生活音が気にならない
親世帯と子世帯とでは生活リズムが違うことから、音問題は二世帯住宅の大きな課題になります。
- 仕事が休みの日はゆっくり寝ていたいのに、親世帯が早起きをして掃除をする音が気になる
- 早く就寝しても、リビングで子世帯がテレビを観ている音や、話し声が気になる
先述したようにコの字型は各世帯の距離を適度に保つことができるので、この生活音問題も解消することができます。
特に音へのストレスを感じやすい寝室の配置を遠ざけることで、睡眠を妨げることもないでしょう。
適度なコミュニケーションがとれる
家をコの字にへこませた部分を中庭にすることで、世帯毎のコミュニケーションが取りやすくなります。
例えば洗濯物を干すスペースとして共有したり、週末は二世帯揃ってバーベキューを楽しむなどもいいですね。
お孫さんが遊んでいるのを親世帯が見守るにも、理想的なスペースと言えます。
共有スペースをつくらない完全分離型は、プライバシーが守られる反面、コミュニケーションが取りにくく、いざサポートが必要になった時に声をかけづらくなってしまいます。
二世帯住宅の魅力を活かして適度なコミュニケーションを取ることで、関係性を良好に保つことができるでしょう。
■平屋の二世帯住宅をコの字型でつくるデメリット
次に平屋の二世帯住宅をコの字型につくるデメリットをお伝えします。
- 動線が長くなる
- 広い敷地が必要
それぞれの対策方法も見ていきましょう。
動線が長くなる
コの字型の間取りを直線にすると、細長くなるので動線が長くなります。
これは先述した世帯毎のプライバシーが守られることや、音問題の解消に繋がるのでメリットともいえるポイントですが、介護が必要になると、デメリットに感じてしまうかもしれません。
例えば両世帯の寝室をコの字の端と端に配置した場合、就寝時のサポートが負担になることや、体調の変化に気づきにくいことに繋がります。
家の中心部部分に和室スペースを作ることで、寝室としての利便性を広げることができるでしょう。
広い敷地が必要
コの字の平屋は広い敷地が必要になるので、土地の購入費用が高くなりがちです。
通常は郊外を離れることで、地価を下げることができますが、あまり離れすぎると生活がしずらくなってしまうかもしれません。
仕事をする子世帯にとっては通勤が負担になりますし、親世帯にとっては病院の通院が難しくなります。
対策としては、建物をコンパクトにして敷地を狭めるしかありません。
- ロフトを利用して部屋数を減らす
- 床下スペースを削らない収納を取り入れる
- コの字の中庭スペースをコンパクトにする
- 共有スペースを増やす
予算や建物費用を含めて、確保できる敷地の広さも検討してみましょう。
コの字型の二世帯住宅│型別に間取りを整えるポイントをご紹介
二世帯住宅には3つの型があります。
それぞれをコの字型にする際のポイントをご紹介します。
完全分離型の間取りを整えるポイント
完全分離型とは、玄関から水回りリビングなどの全てを各世帯につくって、生活を分けるスタイルです。
コの字の中心に二世帯の玄関を配置すれば、バランスよく生活スペースを分けることができます。
中心部分に玄関や水回りを配置することで、音問題はほぼ解消することができるでしょう。
部分一致型の間取りを整えるポイント
部分一致型とは共有部分をもつスタイルで、水回りや玄関、リビングなどを共有するケースが多く見られます。
共有する間取りを家の中心部分に置くことで、世帯毎の動線が短くなり生活がスムーズに進みます。
また共有するスペースの広さは十分か、両世帯にとって使いやすい設備に仕上がるか確認していきましょう。
完全同居型の間取りを整えるポイント
完全同居型の間取りとは、一軒家に二世帯が住むスタイルで、個室だけがプライベートゾーンになります。
共有部分が増えることで家族としての繋がりが強くなりますが、「友人を呼びづらい」というデメリットがあります。
これを解消するためには、玄関以外の間口をつくるのがおすすめです。
個室に直行する動線をつくることで、お互いの友人を気軽に呼ぶことができるでしょう。
関連記事:中庭のある家づくり│二階建てと平屋の間取りのポイント【事例あり】
■まとめ
二世帯住宅を平屋のコの字にすると、生活スペースに適度な距離を取ることができるので、プライバシーが守られやすく、お互いの生活音が気になりません。
また中庭を利用して、食事を楽しんだり子どもを遊ばせたりとコミュニケーションが取りやすくなります。
コの字の家づくりの特徴を活かして、ストレスのない快適な二世帯住宅の間取りを計画していきましょう。
今回ご紹介したコの字以外にも、空間を有効利用する方法や、おしゃれな間取りの事例をたくさん掲載しております。
家づくりに役立つ情報もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
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