家に中庭があると、室内環境や間取りだけでなく外の空間も快適に整うので、お家時間をより充実させることができます。
そんな中庭の魅力を活かすには、間取りをどのように整えればいいのでしょうか。
今回は中庭のある間取のポイントを、二階建てと平屋にわけてお伝えします。
中庭のある家の事例もご紹介するので、どのような家づくりができるのかイメージしていきましょう。
まずは中庭を知るために、中庭の種類やメリット・デメリットをご覧ください。
■中庭とは
中庭とは、建物に囲まれた屋外空間のことで、洋風の家につくられる中庭は「パティオ」と呼ばれています。
池や植木、草花などを用いて景観を楽しんだり、広くつくって第二のリビングとして外のスペースを楽しむことができます。
また室内を快適に過ごすための機能を果たすので、実用性の高さも魅力です。
中庭の種類
中庭の種類は大きく分けて3つあります。
- ロの字型・・・上から見た家の間取りが、カタカナの「ロ」の字につくられています。中庭の全面が壁に覆われた状態なので、外からの目線が届きません。
- コの字型・・・上から見た家の間取りが、カタカナの「コ」の字につくられています。広い中庭をつくりやすく、採光をしやすい形状になります。
- L字型・・・上から見た家の間取りが、アルファベットの「L」の字につくられています。建物の2面でしか中庭を囲っていないので、プライバシーを確保しにくい形状ですが、通路側と反対の位置に設けたり、フェンスを利用したりすると、プライベート性を保つことができます。
中庭の型は土地の形状にも左右されますが、まずはどのように利用したいのか目的を明確にしましょう。
用途にあった中庭にすることで、家や生活に有益なスペースにすることができます。
中庭をつくるメリット
中庭を作るメリットについて見ていきましょう。
採光と通風ができる
中庭をつくると外に接する面積が増えるので、室内の広い範囲に光が届きやすくなります。
窓を増やすことができるので風通しもよくなり、室内環境が快適に整います。
開放感が得られる
中庭に向けて視線が遠くまで広がるので、開放感のある家づくりができます。
ウッドデッキなどでフラットなつくりにすると、室内空間がそのまま広がったような印象に仕上がるでしょう。
プライバシーが守られる
中庭は建物に囲まれているので、外からの視線が届きにくくプライバシーが守られる外空間を作ることができます。
- 不審者への不安や、子どもが急に道路に飛び出す危険性がないので、安心して遊ばせることができる
- 家族や友達とバーベキューを楽しめる
- ヨガや読書など、趣味のスペースとして活用できる
- 洗濯物を干しても、人の目が気にならない
コの字型やL字型は建物に囲まれていない部分があるので、必要に応じてフェンスなどで整えていきましょう。
中庭をつくるデメリット
中庭をつくるデメリットと、その対策方法も確認しておきましょう。
建築費用がかかる
中庭をつくると家の構造が複雑になるので、建築費用が高くなります。
シンプルな構造の方が費用は掛からないので、コストを抑えた中庭にするならL字型が最適です。
とはいえ土地の形状を優先した方が、敷地を有効に活用ができる場合もあるので、コストバランスを計りながら最適な間取りに落とし込んでいきましょう。
家の中の動線が長くなる
中庭をつくると、中庭を周りこむように動くことになるので、家の中の動線が長くなってしまいます。
中庭をコンパクトにするか、生活動線を意識した間取りに整えて、家の中での無駄な動きを最小限におさえましょう。
デメリットに感じられるポイントですが、二世帯住宅の間取りに活かせば世帯ごとの距離感を適度に保つことができます。
中庭を設けることで、プライバシーの確保や世帯ごとのゾーニングがしやすくなるからです。
中庭を共有すればコミュニケーションもとりやすくなるでしょう。
■中庭のある家づくり│間取りのポイント
二階建てと平屋に中庭を作るときのポイントを、それぞれご紹介します。
高さのある二階建てと、広さのある平屋では、間取りにどのような違いが出るのか見ていきましょう。
中庭のある二階建て住宅│間取りのポイント
二階建てにロの字型の中庭をつくる場合は、ある程度広さのある中庭が必要になります。
二階建ての高さがある分、1階部分が影になりがちなので、中庭を利用した採光がとりにくくなってしまうからです。
敷地に余裕がない場合は、コの字型やL字型をもちいて採光しやすい中庭にしていきましょう。
関連記事:おしゃれな二階建ての間取りアイデア集♪東京の注文住宅実例
中庭のある平屋住宅│間取りのポイント
平屋に中庭をつくると建物周囲がかなり広くなるので、家の中の動線が長くなりがちです。
L字型やコの字型の中庭をつくると、行き止まりができてしまうので、広さのある平屋では動きづらくなってしまいます。
その点、ロの字型であれば家の中をぐるりと回遊することができるので、効率的に動くことができるでしょう。
とはいえロの字型は廊下部分が増えてしまうので、家の間取りを確保しようとすると中庭はコンパクトになりがちです。
採光や通風、開放感を得るための中庭であれば、ロの字型の中庭をコンパクトにつくって室内環境を整えていきましょう。
中庭をどのように利用するのか、また中庭の用途と、生活動線のどちらを優先するのかによって間取りに違いが出てきます。
広い中庭を設ける場合は、コの字型・L字型を用いて、敷地を有効に活用していきましょう。
■【事例紹介】中庭のある家の間取りをご紹介
では次に、中庭のある家の事例をご紹介していきます。
中庭へと繋がる光が溢れた家|八王子市
比較的コンパクトな中庭は、リビングや和室からの景観を目的に作られています。
また中庭をつくることで室内に開放感が得られるだけでなく、明るさを広い範囲に届けることができるので、快適なリビングに仕上がっています。
光と風と中庭と。優雅な時間の流れる家。|立川市
ガーデニングを楽しめるおしゃれな中庭には、1階のどのスペースからもアクセスすることができます。
室内と中庭がフラットなつくりになっているので、室内空間がそのまま外まで伸びたような印象です。
多様な価値観とライフスタイルを融合させた邸宅。|立川市
大きなコの字の中心につくられた中庭には、テーブルセットが用意され、いつでもお茶や食事が楽しめるようになっています。
全ての部屋が中庭に面しているので、外の光をたっぷりと室内にそそぐことができています。
■まとめ
中庭のある家は、室内の広い範囲に光が届きやすくなるだけでなく、窓を増やすことができるので風通しがよくなります。
建物に囲まれているので、プライバシーが保たれやすく、安心して子どもを遊ばせたり、人の目線を気にすることなく外空間を満喫することが可能です。
中庭をつくると、室内の動線が長くなりがちなので、導線を意識しながら間取りを整えていきましょう。
とくに平屋は家の周囲が広くなってしまうので、コンパクトな中庭であればロの字を用いて、家の中を回遊できるようにする間取りがおすすめです。
二階建ての場合は建物の高さがあるので、採光をとるためには中庭を広くつくる必要があります。
中庭をどのように利用するのか、また用途や目的を明確にすることで暮らしやすい間取りに仕上がります。
魅力的な中庭に整えて、快適な家づくりをしていきましょう。
今回ご紹介した中庭以外にも、空間を有効利用する方法や、おしゃれな間取りの事例をたくさん掲載しております。
家づくりに役立つ情報もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
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