注文住宅を購入する際、間取りやデザインなどを比較的自由に設計できるのは大きなメリットです。住む人によって思い描く理想の家のイメージも大きく異なるでしょう。
今回は、注文住宅におけるキッチンのデザイン・間取りについて紹介していきます。キッチンは生活のなかでも重要な部分であり、使い勝手やデザインについてもこだわるポイントがたくさんあるエリアです。
これから建てる家はどのようなキッチンにしようか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
■注文住宅におけるキッチンの種類を知ろう
■キッチンにこだわった間取りを紹介
■まとめ:キッチンをおしゃれなデザインにして暮らしの質を高めよう
■注文住宅におけるキッチンの種類を知ろう
キッチンのデザインを決めるためには、まずどのような種類のキッチンがあるのかを知っておきましょう。キッチンは大きく分けると5つのタイプがあり、それぞれ形や特徴が異なります。
家族構成や家の間取りを考慮し、最適なタイプのものを選択できるとよいでしょう。
・I型(縦長)キッチン
I型キッチンはコンロからシンクが一直線に並んでおり、一般的な家庭では一番使われている対面キッチンです。キッチン前にカウンター(腰壁)ができるため、セミオープンキッチンともいわれます。
一番のメリットは手元を隠すことができること、どうしてもキッチン周りは物を置いてしまいがちなので生活感をなるべく出さないようにできるのはメリットといえるでしょう。
キッチンにいながらダイニングにいる家族とコミュニケーションをとることもできるため、小さなお子さんがいる家庭でも常に子供の様子を確認できるなどママさんにとっても便利な構造だといえます。
・L型キッチン
キッチンをL字型に曲げることで、シンクとコンロが直角に配置されたキッチンです。L字型キッチンの特徴はI字型よりも大きく、キッチン全体を広く使えるという点でしょう。
作業スペースが広いため料理もしやすく、また、移動がしやすいため動線をコンパクトにすることが可能です。存在感もあるため、おしゃれなデザインにすることで家の中でも目を引くポイントとなります。
コーナー部分を上手く活用し、デッドスペースをつくらないような工夫をすることでよりムダのない便利なキッチンとなるでしょう。
・U型キッチン
U字型のキッチンは3方向のカウンターを要するため、中央に立って作業をする際には動線もコンパクトで効率がよいです。大きめの棚や引き出しを設けることも可能であるため、収納スペースを多く確保することもできます。
ただし、L字型よりもコーナーが一ヶ所多くなるので、スペースを上手く活用しないとデッドスペースが二か所できてしまうことになるため注意が必要です。
コンパクトである分、収納や調理家電といった配置に気を付け、スペースをムダなく活用できるレイアウトにしましょう。
・ペニンシュラ型キッチン
対面キッチンの左右一報が壁と接しているキッチンをペニンシュラキッチンと呼びます。アイランドキッチンと同じく対面キッチンとなりますが、アイランドキッチンほどの広いスペースが必要なく、実際にはアイランドキッチンよりも使う人は多いようです。
左右どちらかが壁と接しているためキッチンの周りを自由に移動することはできません。しかしその分スペースを上手く使うことができ、コンロや換気扇を配置しやすいでしょう。
バリエーションも豊富で、アイランドキッチンよりも低価格で導入できることから多くの家で採用されているキッチンとなります。
・アイランド型キッチン
アイランドキッチンはキッチンと壁が接しておらず、島のように独立したキッチンのことを指します。オープンキッチンの代表ともいえ、大変人気のデザインです。
キッチンが独立しているため、開放感があり人とコミュニケーションを取りやすいのが特徴となります。キッチン周りの移動もしやすく、料理をしたり料理を運んだりする際にも自由な動線が確保できるため機能性にも優れているのです。
アイランドキッチンを設置する際には広いスペースが必要となるため、LDKが広いことが条件となります。また、手元が常に見えてしまう状態であるため、こまめにきれいにしておかないとせっかくのおしゃれなキッチンの魅力が半減してしまうでしょう。
■キッチンにこだわった間取りを紹介
キッチンは家の中でも使用頻度が多く、キッチンの種類によってはリビングからもよく見える場所であるため間取り設計やデザインにはこだわりたいポイントとなります。
ここではキッチンにこだわった間取りの考え方や実例を紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
・おしゃれなデザインにしたい場合
キッチンをおしゃれなデザインにしたい場合、キッチンのタイプにもよりますが覚えておきたいポイントは「揃える」ということです。この揃えるとは、、
・同じ色で揃える
・同じ素材で揃える
・同じ用途で揃える
といったように、統一感を持たせることを指しているのです。なかにはキッチンがあまり広くなく、最低限の機能が整っていればいいか、とデザインに関しては諦めてしまっている人もいます。
しかし、デザインに統一感を持たせるだけでもおしゃれな空間をつくることは可能です。対面式のキッチンであればリビングダイニングのデザインとも統一感を持たせ、奥行きを感じられる空間にするのがよいでしょう。
小物を置いたりすき間をつくることでも洗練されたおしゃれなデザインとなるため、キッチンだけでなくリビングとの兼ね合いを考慮してデザインするのがおすすめです。
・収納スペースはたっぷりほしい場合
キッチンは調理器具や調味料、清掃道具などさまざまなものが必要な場所です。さらには調理家電といったものも必要であるため、それらを無計画に配置してしまうととても散らかった印象になってしまいます。
収納の基本としては「すぐに取り出せる」「すぐにしまえる」ということなので、あらかじめしまう場所を決めておくのがよいでしょう。また、常に使うもの以外はなるべく出しておかないように心掛け、できるだけスペースを確保することが重要です。
大きめの食器棚や引き出しがない場合は壁面収納や便利グッズを活用してみてください。家を建てる前に食器の量や家電の数、それらをよく考慮し余裕をもった間取り設計をしましょう。
・使い勝手をよくしたい場合
キッチンの使い勝手をよくするためには背面収納と作業台の幅、シンク・冷蔵庫・コンロの距離を工夫しましょう。これらが離れていると一歩、二歩の違いが動線にも大きく影響し、日々の積み重ねで段々と使いずらさを感じてしまうかもしれません。
しかし、コンパクトにしすぎてしまうと逆に動きずらくなってしまい、収納スペースが足りないことから物が散らかってしまうでしょう。
キッチンは使う人の体格によって適切な幅、広さを選択し、家族構成に合わせて収納スペースをどれくらい確保するか決めなければならないのです。それぞれ適した間取りになるよう、家を建てる前にしっかりと計画することが重要でしょう。
■まとめ:キッチンをおしゃれなデザインにして暮らしの質を高めよう
キッチンは家の中でも使用頻度が高く、家事においても重要な場所です。キッチンを快適なつくりにすることで間違いなく生活の質は上がるでしょう。
また、家のつくりによってはリビングダイニングと一体になっていることもあるため、見た目の印象も重視したいところです。
キッチンのスタイルやデザイン、収納の見せ方など機能的な面以外でもこだわる部分はたくさんあるので、ぜひお気に入りのデザインにしてみてはいかがでしょうか。
おしゃれな見た目で機能性にも優れた、自慢のキッチンスペースをつくってみてください。