最近日本の新築市場で見かけることが多くなった「高気密・高断熱」の家。
北国など寒い地域では一般的な性能でしたが、令和時代は東京など首都圏でも標準仕様になりつつあります。
今回は高気密・高断熱の家にスポットをあてて、メリットやデメリット、よくある疑問などを解説していきます。
目次
■東京でも高気密・高断熱住宅がおすすめなワケ
■そもそも高気密・高断熱住宅って?
■高気密・高断熱の家のメリット
■高気密・高断熱の家のデメリットと対策
■高気密・高断熱の家でよくある疑問
■東京でも高気密・高断熱住宅がおすすめなワケ
・首都圏は意外と寒暖差が大きい
日本の中心付近にある首都圏は北国や南国より気候が穏やかなイメージがありますが、実は年間の寒暖差が大きいエリアです。
冬は日本海側からの冷たい季節風が吹き、夏はヒートアイランド現象で40℃近くになることも珍しくありません。
寒い冬と暑い夏、どちらも快適に過ごすためには、住まいの高気密・高断熱化が欠かせません。気密性と断熱性が低いと光熱費も余計にかかるため、長期的に見るとかなり損をしてしまいます。
■そもそも高気密・高断熱住宅って?
まずは高気密・高断熱仕様の住まいとはどんなものなのか、詳しく見ていきましょう。
気密性とは?
断熱性とは?
■高気密・高断熱の家のメリット
・光熱費を節約できる
すき間風と熱損失が少ない高気密・高断熱住宅は、少ないパワーで室温をキープできるため、冷暖房にかかる光熱費を節約できます。
冬の暖房費を抑えられるのはもちろん、外気の影響を受けいにくいので夏のエアコンも効きやすくなります。
家計だけでなく環境にもやさしいため、これからの住まいづくりにもピッタリ♪
・温度差が少なく快適
全体をすっぽり断熱層で包む高気密・高断熱仕様の家は、部屋ごとの温度差が少なくなり快適な生活を送れるのも魅力♪
暖房の効いた部屋から廊下に出るときの、ヒヤッとする不快感が少ないのが特徴です。
・健康リスクが少ない
部屋ごとの温度差が少ない環境は、ヒートショック現象をはじめとする健康リスクの少ない生活にもつながります。
ヒートショック現象は、暖かい部屋と寒い部屋を移動するときの血圧変動が主な原因で起こります。
脱衣所やトイレなど衣類を脱ぐ場所の寒さが緩和するため、ヒートショックが起きにくくなるのです。
・騒音に強い
住まいの断熱層は外部からの音を和らげる作用もあり、車や工場などの騒音に強くなるのも意外なメリットです。
例えば家全体の窓がシングルガラスからペアガラスになるだけでも、音の聞こえ方が変わってきます。
周囲の建物や道路が近い東京や首都圏の住宅街では、メリットも大きいですね。
■高気密・高断熱の家のデメリットと対策
・初期費用が高い
気密テープや性能の高い断熱材などを使用する高気密・高断熱仕様の家は、最低限の性能の家とくらべると建築費用は高くなります。
基本的な施工手順に加えて、気密・断熱作業が増えるのも初期費用の増加につながります。
【対策】⇒ランニングコストも含めて考える
メリットでも解説しましたが、高気密・高断熱の家は光熱費を節約できるため、長期スパンで考えると決して高くはありません。
多少初期費用が高くなるとしても、ランニングコストも含めてトータルで考えてみてください。
・施工ミスが発生しやすい
住まいを高気密・高断熱化する作業は高い精度が求められるため、施工ミスの報告も少なくありません。
例えば壁の断熱材がしっかり充填されていないと、すき間から熱が逃げてしまいます。
目に見えない部分なので、施工ミスが起きても気づきにくい点も要注意ポイント。
【対策】⇒施工実績のある会社を選ぶ
しっかり気密性と断熱性を確保するために、施工実績が多くあるハウスメーカーや工務店を選びましょう。
高気密・高断熱仕様を標準としている会社も、結果的に施工実績が多くなるので施工ミスが起こる可能性は少ないと言えます。
最近高気密・高断熱の家を扱いだした会社や、オプションで用意している会社は避け、なるべく実績を重視してみましょう。
・石油ストーブが使えない
厳密には全く使えないわけではありませんが、燃焼で二酸化炭素や水蒸気が発生する石油ストーブは、高気密住宅と相性が良くありません。
特に燃焼による水蒸気で窓や室内が結露しやすくなるため、使い方によってはカビやダニの温床になります。
【対策】⇒エアコンや床暖房を検討
気密性能の高い住まいでは、二酸化炭素や水蒸気が発生しないエアコンや床暖房などの暖房をメインに考えてみましょう。
電気を動力とする暖房はパワーが心もとないイメージがあるかもしれませんが、熱損失の少ない高断熱仕様なら十分暖まります。
サーキュレーターやシーリングファンなどの設備で空気をかき混ぜれば、お部屋全体を暖めやすくなります。
■高気密・高断熱の家でよくある疑問
・夏場は暑い?
気密・断熱という言葉から、夏場は余計に暑くなるイメージを持つ方も多いようです。
結論としては、高気密・高断熱の家だからといって、夏場特別暑くなることはありませんので安心してください。
外気の影響を受けにくい高気密・高断熱住宅は、夏のエアコンも効きやすいのでかえって快適です。戸建て住宅より気密性や断熱性で有利な鉄筋コンクリート造のマンションも、夏場暑いという話は聞きませんよね?
春や秋の気持ち良い時期も窓を開けることが多いので、一般住宅と同じように過ごすことができます。
・アレルギーの心配はない?
密閉された生活でダニや化学物質によるアレルギーが起きやすいというイメージの方も居ますが、こちらも特別心配はありません。
高気密住宅は自然換気が発生しにくいですが、すき間風がないため住まい全体を換気しやすいのが特徴です。
現在の住まいは24時間換気が義務付けられていますので、空気が滞留してアレルギーの原因になりやすいということはありません。
・カビが生えやすい?
こちらも気密性が高いことで湿気やカビが生えやすいのでは?というイメージですが、基本的に問題はありません。
上でご説明した換気性能の高さにくわえて、高断熱仕様の家は表面結露や壁内結露が少ないためカビも生えにくくなります。
例えばシングルガラスの窓は冬の朝になると温度差で結露しますが、断熱性の高いペアガラスは結露しにくいですよね。
同じことが壁の内部でも起きていて、断熱性が高いと見えない部分の結露とカビの発生を防げるのです。
・加湿器は使えますか?
乾燥する冬場は加湿器を使う方が多いと思いますが、高気密・高断熱住宅の場合少し使い方に注意しましょう。
過剰加湿すると行き場を無くした水蒸気が結露してカビの原因になりますので、湿度計を使って適切な湿度をキープすることが大切です。
湿度センサーがついている加湿器なら自動的に適度な湿度をキープしてくれるので、手間がなくなります。
■まとめ:高気密・高断熱仕様のマイホームで快適&オトクな生活♪
暑い夏も、寒さが厳しい冬も快適に過ごせる高気密・高断熱仕様の家は、住まいづくりのスタンダードになりつつあります。
光熱費を節約して地球環境を保護することにもつながりますので、ハウスメーカー選びの際は、気密性と断熱性への取り組みにも注目してみましょう。
私たちウェルホームは、性能の高い発泡断熱材を使った「一年中Tシャツ生活」の仕様を標準としています。
東京都の立川・八王子と神奈川県の横浜には、快適な環境とおしゃれなデザインを体感いただける自社モデルハウスもご用意しています。
ぜひ住まいづくりの参考にお役立てください♪