収納を考えていくうえで、あると便利なのが小屋裏(屋根裏)収納。ただ、その特徴を理解しておかないと、宝の持ち腐れになってしまうことも。効率的に活用するために、小屋裏収納の特徴やメリット・デメリットを確認しておきましょう!
いわゆる陸屋根と呼ばれるような、フラット形状の屋根の場合にはできないのですが、角度の付いた屋根(片流れ、寄棟、切妻など)の場合、最上階の天井と屋根の間に一定のスペースが生まれることになります。
このスペースを収納として活用しているのが小屋裏収納(屋根裏収納とも呼ばれますが、厳密な定義はないので、ここからは小屋裏で統一していきます)。
この小屋裏収納が成立するには最低限の条件があります。それは、
・床から天井までの高さが140cm未満であること
・面積が下の階の2分の1までであること
の2つを満たしていること。
※地域によって固定階段付き小屋裏収納を施工出来ない場合がございます。
これらの要件を満たさないと、フロアとしてみなされ、法律で定められた容積率(床の面積)に入る対象となってしまいます。一般的には、1階や2階部分で容積率を使い切っている場合がほとんどですので、これをやると違法行為となってしまいます。
容積率がいっぱいなので、余った小屋裏のスペースをフロアとみなされない範囲で使用して、収納力をアップする。これが小屋裏収納の特徴であり、成り立ちです。
小屋裏収納のメリットとして最大のものは、当然「収納力がグンとアップする」ことです。
階段の上り下りがありますので、使う頻度が高いようなモノの収納には向いていない一方で、季節ごと、イベントごとにしか出さないような、使用頻度の低いモノの収納にはピッタリ。
スキー・スノーボード用品や、ひな人形のセット、取っておきたい思い出のアルバムなどをまとめて収納しておくにはもってこいのスペースです。
また、子供が小さいうちは、「遊び場」として活用できるなど、ユーティリティスペースとして使えることもメリットのひとつです。
高さ140cmは、小学校低学年くらいの子供であれば立っていられるスペース。親戚や友人が来た時などは遊び場として開放すれば、子供たちが喜ぶこと間違いありません。また、大人でも寝転がったりはできますので、隠れた昼寝スペースとして利用するのも良いですね。
最後に、これは機能面ではないのですが、単純に小屋裏のことを考える「楽しさ」というものがあります。
子供のころ、小屋裏のある家に遊びに行くと、なんとなくワクワクしたり、秘密基地を見つけたようなドキドキ感を抱いたりしませんでしたか? 小屋裏にスペースを作ろうとすると、その頃の感覚が蘇ってくるように思えるはず。実はこうした遊び心が「飽きない家」を作るためには大切だったりするのです。
小屋裏収納それ自体のデメリットはあまりないのですが、ここにスペースを作ることによるデメリットは発生してきます。
ひとつは、当然ですが、費用がかるということ。小屋裏を作らない場合と比較して高額となってしまうのは避けられませんので、予算との兼ね合いを上手に取るようにしましょう。
ふたつ目は、小屋裏に上がる手段を用意しなければならないこと。一般的なのは昇降用の格納式ハシゴを設置する方式。コレが使ってみると面倒で、何か取り出すたびに格納してあるハシゴを引っ張り出さなければならず、小屋裏収納に行くのが億劫になってしまいがち。
足が遠のいた収納スペースほど役に立たない場所はなく、ムダなスペースがただそこにあるだけ…といったような家庭も見受けられます。
最後に、小屋裏は夏場非常に暑くなりやすいという特徴を持っています。これは、天井が近いことによって太陽など外の熱の影響を受けやすいため。気にせず過ごしていると熱中症などにかかってしまう可能性もありますので、ユーティリティスペースとしての使用を考えている方は十分に注意しましょう。
デメリットをいくつか書きましたが、弊社の小屋裏収納ではこうした欠点を解消できるものをご用意しています。
例えば、上り下りに格納式のハシゴを使用するのはいまだに一般的ですが、なかには固定階段を設置して、通常の階段と同じようにアクセスできるものを提案しています。
こうしたタイプは、ハシゴを出す手間もなく、上り下りの安全性にも優れているため、高齢のご家族がいるような場合でも安心です。
また、夏の暑さへの対策として、高性能な断熱材を採用し、快適性をアップさせているのも特徴です。
このように、デメリットを解消できる豊富なアイデアを詰め込んでいますので、「アクセスが面倒だから」「暑いから」と小屋裏収納をあきらめずに、一度ご相談頂くことをおススメします。