2016.08.18

住宅購入資金にも贈与税!? 覚えておきたい非課税特例

個人から財産を受け取ると、受け取った側は贈与税を払わなければなりません。ただ、住宅購入の場合は、この贈与税の「非課税措置」があります。つまり、贈与税を払わなくてもよいということです。ただし、これが適用されるには一定の条件がありますので、その詳細を確認していきましょう。

 

■「住宅取得等資金の贈与税の非課税」

土地や建物を取り扱う不動産業界は、ひとつひとつの取引で扱う金額も大きく、景気動向を左右するという意味で、日本にとって重要な役割を果たしています。

 

例えば、より多く住宅が購入されれば、お金の流れは活発になり、経済は好転していきます。そのため、投資家なども「不動産業景気動向指数」といった数字に注目するのです。

当然、国の政索もここに目を付けていくわけで、より不動産需要を盛り上げるような戦略を取ろうとします。そのうちのひとつが「住宅取得等資金の贈与税の非課税」という特例措置です。

 

本来であれば、個人が別の個人に対して財産を受け渡せば、贈与税がかかってくるのですが、祖父母や親から住宅購入資金を譲り受ける場合に限り、非課税にできるというものです。

あくまで、「祖父母や親から」というところがポイントで、いわゆる「直系尊属」からの贈与に限られていることにご注意ください。

 

■特例措置を受けられる住宅の条件

この特例措置を受けるためには、「直系尊属から」など、人にまつわる条件でなく、購入する住宅そのものにも条件があります。

まず、「日本国内にある居住用の家」であることが大前提です。そして、新築の場合は

・家屋の登記簿上の床面積が50㎡~240㎡の範囲内であること

・床面積の2分の1以上に相当する部分が専ら居住の用に供されるものであること

という条件があります。

 

中古の場合、さらに細かく規定されていて、以下のような条件がプラスされます。

・耐火建築物である家屋は、その家屋の取得の日以前25年以内に建築されたものであること

・耐火建築物以外の家屋は、その家屋の取得の日以前20年以内に建築されたものであること

・地震に対する安全性に係る基準に適合するものとして、一定の「耐震基準適合証明書」、「住宅性能評価書の写し」又は既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約が締結されていることを証する書類により証明されたものであること

 

■非課税特例で贈与を受ける条件(人)

上で「住宅」の適用条件について書きましたが、ここからは「人」に対する適用条件を書いていきます。

 

直系尊属からの贈与が条件であることは前述したとおりですが、そのほかにも

・贈る側・受け取る側が20歳を超えていて、日本に住んでいること

・贈る側・受け取る側の年間合計所得が2,000万円以下であること

・住宅購入のための贈与であること

といった条件があります。

 

■非課税限度額について

上記、住宅と人に対する条件を満たせば、贈与額すべてにおいて課税されないのかいうと、そういうわけではありません。「限度額の範囲で」非課税になるだけであり、それを超える分については課税対象となります。

非課税限度額は、消費税によって変わってきます。この記事を書いている2016年7月現在では消費税は8%ですが、今後10%とされていますし、そのタイミングについては延期が繰り返されており、明確でないところがあります。

 

そこで、8%の場合と10%の場合の限度額がそれぞれ出ておりますので、紹介していきます。まずは、本記事執筆時点の消費税率(8%)の場合を見ていきましょう。

住宅用家屋の契約締結日 省エネ等住宅の場合 それ以外の住宅の場合
平成28年1月~平成29年9月 1,200万円 700万円
平成29年10月~平成30年9月 1,000万円 500万円
平成30年10月~平成31年6月 800万円 300万円

贈与を受けた年月を基準としているのではなく、住宅購入の契約締結日が基準となっていることにご注意ください。

 

また、省エネ等住宅とは、

・断熱等性能等級4若しくは一次エネルギー消費量等級4以上相当であること

・耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上若しくは免震建築物であること又は高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上であること

といった条件をクリアした住宅のことです。

 

念のため、消費税率が10%にアップした場合の課税限度額についても、表にしておきます。

住宅用家屋の契約締結日 省エネ等住宅の場合 それ以外の住宅の場合
平成28年10月~平成29年9月 3,000万円 2,500万円
平成29年10月~平成30年9月 1,500万円 1,000万円
平成30年10月~平成31年6月 1,200万円 700万円

 

■まとめ

特に平成29年の9月までは、特例による贈与税の非課税限度額がかなり大きいものになっています。

住宅購入に際して、祖父母や親から資金提供を受けられそうなのであれば、この期間を逃す機会はありません。贈与について話し合う際は、ぜひこの情報を共有しておいてください。

 

※記事掲載日2016年8月現在の情報となり、状況が異なる場合がございますのであらかじめご了承ください。

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